mikuniが目指すサスティナブルな街を巡る旅

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「地球時代の街づくり」を訪ねる旅
第1回 オランダ アメルスフォルト市ニューランド

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<オランダに注目!>

オランダという国にどんなイメージをお持ちですか?風車、チーズ、チューリップ、それともサッカー?格闘技?そう言えば2008年~2009年にかけては「日本オランダ年」ということで、たくさんのイベントも開かれるそうです。
さて、そんなオランダは九州くらいの広さの国。海抜以下のエリアが国土の4分の1もあり、標高が低い平らな土地が大半を占めるため、水災を受けやすい、またそのため治水技術の高い国でもあるのです。古来から風車を使って海面下の土地から水をくみ上げるなど自然の力を利用し、自然と共生しながら国土を作ってきました。地球環境との共存が強く叫ばれるようになった近年、そんなオランダで行なわれた街づくりが世界の注目を集めました。私たちは2002年、早速その先進事例を確かめるために現地を訪ねたのでした。

オランダの特徴である運河とともに人々が暮らしています

<ニューランドの都市開発>

都市計画プランのコンセプトスケッチや模型を展示してありました。

アメルスフォルト市はオランダのほぼ中央に位置する街。首都・アムステルダムの通勤圏であるこの街のニューランド地区に、5000戸を超える大型の街づくり計画が進められています。大きな特徴は国連特別委員会の提案による「Our Common Future」の考えに基づく、地球環境との共生を目指した街作りで、「環境を壊さず利用可能な建築物」の理念に従ってつくられた最初の都市開発ということ。ニューランドは大きく4つの街区に分かれていますが、それぞれの街区が特徴を出すように建築家や建築学校が総合的な監修をした、デザインされた都市です。それはカタチだけではなく、住宅や道路を作る建材にもサスティナビリティの視点からアスファルトを使わないとか、良質の材料を使うことで家そのものの寿命を延ばすように心がけるなど、地球環境との共生をテーマにした理念にあふれています。

運河を活かしてかわいいデザインの家並みが続く

廃ブロックを利用した塀

<世界が注目したソーラータウン>

学校や幼稚園のような公共施設の屋根にもソーラーパネルが設置されています。

とりわけ「ワーカルカルティエール」というエリアは、約500戸もの住宅と公共施設でソーラーパネルが設置され、街全体で太陽光発電による電力供給が行なわれているソーラータウン。この斬新なチャレンジがニューランドを世界中に知らせることになりました。これはオランダの大手電力会社である「レミュー」が全面的に協力して実現した巨大な実験。地域で使用する電力をなるべくその地域で発電した電力で補おうという、都市型エネルギー供給の先進的な取り組みです。街全体でパネル面積が約12000㎡、年間の総発電量が1.3メガワットにもなり、地域で利用する住宅電力の約半分を補えているのだそうです。

<都市計画の3つの原理>

斬新なニューランドの都市計画は、実はシンプルな3つの原理によって構成されています。

1

ニューランドは郊外型住宅地である

オランダ人に人気の1930年代風の建築様式が基調になっており、広場や運河、小さな庭、そしてプライベートとパブリックを分離するための低いレンガの壁が設けられています。

2

ニューランドは安全地帯である

防音対策として街の外に高速道路が通るように計画し、塁壁がアメルスフォルトの防音とともに安全性をもたらしています。

3

ニューランドは風景画である

存在している風景は可能な限りそのままの形で残されており、農家や民家もそのまま存在しています。

犬専用公園

箱庭園

車、自転車、歩道、それぞれが専用道として分離されている。

 
<ニューランドを訪ねて~門司大里プロジェクトへの継承>

運河のある風景、自然を活かした共生の思想、さらに最先端の技術や考え方を合理的に導入することで、ずっとこれからも街が育っていくという視点に立ったニューランドの都市計画。それは未来的でもあり、これからもずっと変わらないであろう風景画のような街並を見せてくれました。このような街で暮らせたらきっと、街も人も大好きになるだろう。そんな心地よさにあふれていたのです。
みくにの街づくりもまた、その街の風土に触れ、街の重ねて来た歴史や人の暮らしを活かしながら未来の豊かな暮らしを提案してまいります。このような海外の先進事例と同様な視点を常に持ち、人が街とともに永い時を心地よく暮らしていけるように、多くの研究を積み重ねているのです。門司大里で始まったプロジェクトでも、植栽計画やランドスケープの設計に、ニューランドで感じた思いを活かし心地よい空間づくりが進んでいます。

フロリアード会場をバックに

オランダの街を巡る旅は、このニューランドから10年に一度開かれる国際園芸見本市「フロリアード2002」、そしてユトレヒトへと向かいました。
「フロリアード」はオランダの園芸の全てを見せようという「花のオリンピック」とも言われるイベントで、オランダ国内ばかりでなく海外からの出店も多く、半年に渡る期間中、230万人を超える来場があったとのこと。このイベントでも自然との共存をテーマにした演出が行なわれており、改めて自然を楽しむばかりでなく「人間の生活と環境との共存」を意識した開発、そしてランドスケープのあり方を研修することになったのです。
また、その後訪れたユトレヒトは、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ハウステンボスのモデルとなった街です。街並を縫うように運河が巡り、交通手段として今でも船が行き交う、のどかな風景にあふれていました。街の中心部には象徴ともいうべきユトレヒト大聖堂の塔が一際目を引きます。
この街を歩きながら社員の一人がつぶやきました。「まるでハウステンボスみたい…」。おいおい、この街をイメージして作られたのがハウステンボスなんだよ(笑)。でも、その現場を歩いたことで、きっと街の空気や人の優しさ、そんなカタチではつたわらない豊かな何かを感じてくれたのだと思います。

     
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